キャベツや白菜などを再生栽培(リボべジ)して再び結球させる方法と豆知識

2022年2月5日

再び結球させるためには…

スーパーで買ってきた野菜のゴミになる部分である芯を水に浸けたり土に植えて再び葉っぱが出てきます

少し葉っぱが育ったらその葉っぱを再び収穫して食べることもできます。

これを再生栽培といいます。

小松菜やネギ、人参などをやっている方も多いのではないでしょうか。

もちろんキャベツや白菜でも葉っぱは出てきますが、本来キャベツや白菜は結球野菜です。

再生栽培をして再び結球することはできるのかというと再び結球します

ただし結球させるためにはいろいろ条件があります。

玉キャベツ(白菜)か半玉キャベツ(白菜)はどちらがいいか

再生栽培は開始直後が最も難しいです。根を張っていないので腐りやすいからです。

それらのことからも、水分をしっかり吸収できる玉キャベツ(白菜)のほうがやりやすいことは間違いありません。

それに玉キャベツ(白菜)の場合は生長点(新しい葉っぱが出る場所)が残っているので、成長が早いです。

ちなみに玉キャベツ(白菜)の芯を取る場合ですが、芯をくり抜くのではなく、芯の部分を真横に切るほうが格段に再生する確率が上がります。

半玉キャベツ(白菜)の場合は、生長点がある側かない側かでかなり変わってきます

写真だと左側のキャベツが生長点がある側で、右側のキャベツが生長点がない側になります。

生長点がある側でしたら、新しい葉っぱが出る場所が残っているので、次々葉っぱが出てきます。

しかし生長点がない側ですと、新しい葉っぱが出る場所が残っていないため、脇芽を伸ばしていくことになります。先ほどの写真と比べても葉っぱの出方が少ないのがわかると思います。

脇芽は成長のスピードが遅いので時間がかかります。

生長点がある側のほうが成長が早く大きく育ちます

逆に生長点がない側は成長が遅く、大きく育ちません

1ヶ月後の様子です。右が生長点がある側で、左が生長点がない側です。

大きさにかなり差が出ています。

また脇芽が多く出るので結球させる場合は脇芽を1つだけ残して他の脇芽は全部摘んでしまう必要があります。

大きく育つほうがよさそうですが、室内で育てる場合は一概にそうとも言い切れなくなります

詳しくは後述します。

植え付け時期

植え付け時期が最も重要だと考えています。

最も好ましいのは8月の下旬~9月に再生栽培をスタートさせることです。

あまりに遅い時期から始めると、冬の寒い時期は成長がゆっくりになってしまいます。

ゆっくりになるだけでしたらいいのですが、一度寒さを体験してから春の温かさに当たると、花が咲く性質を持っています。

大体3月には暖かくなる日も増えてきて花が咲いてしまうので、遅くても2月までには結球して収穫したいのです。

では開始時期を早めればいいのでは?

そう思った方もいらっしゃると思います。

本当はそうしたいのですが、キャベツや白菜は暑さに弱く、7月8月の暑さでは腐ってしまいます

まして再生栽培となると根がない状態からスタートするので、余計に腐りやすいのです。

すぐに土に植える場合

根が張っていないので、小さいプランターか植木ポットに植えます

すぐに土に植える場合に気を付けることは、芯を土に埋めすぎないことです。

切り口だけ土に触れているようにします。

根が張っていないため、芯を土に埋めてしまうと、その部分から微生物に分解されてしまいます。

玉キャベツや玉白菜はいいですが、半玉や4分の1の場合は安定しないので石などで支えを作って、倒れないようにしておきます。

置き場所は土が乾くと枯れるので日陰の風通しの良いところに置いておきます

風通しが悪いと雑菌が繁殖し、腐りやすくなります。

一度水に浸けて根が出てから土に植える場合

水に浸けて根っこが出るのを待ってから植え替えたほうが確実ではあります。

しかしおそらく室内で行うので、室内は温度が高く風通しのいいところでないと雑菌が繁殖して腐ります。

あと個人的な感覚ですが、土にすぐに植えたよりも根が出るのが遅い気がします。

地植えかプランターどちらがいいか

玉キャベツ(白菜)の場合、成長が著しいため、プランター栽培は難しいと思います。

半玉キャベツ(白菜)の生長点がある側がどれくらい大きくなるかわからないので、確実なことは言えませんが、大きくなりすぎるのであれば、プランターは難しいです。

半玉キャベツ(白菜)の生長点がない側は脇芽が伸びますので、大きくならないのでプランターでもできますが、大きめのプランターで育てる必要はあります

地植えのメリットとデメリット

メリットは地植えは成長が早いので、結球するまで時間が短くて済みます。

一方デメリット寒くなる前に結球開始しないとおそらく結球することは難しく、寒さに当たってしまうため、春になったら花が咲いてしまいます。

寒くなる前に結球させられるのであれば問題ないですが、そうならなかったときに対応策がありません。

プランターのメリットとデメリット

プランター栽培の最大のメリット寒くなる前に結球しない場合、室内で育てることができます。

室内は屋外より暖かいため、冬の寒い時期でもしっかりと成長します。

ですから春の温かくなる時期までに結球させることができます。

一方でデメリットはプランター栽培は成長が遅いので、結球するまでの時間が長くなります。

ですから自ずと栽培期間が長くなってしまいます。

またプランターは最初から大きいプランターにしてしまうと根の張りと土の水分量が合わないため、根腐れするリスクもあります。

よって何度か植え替えることになります

その植え替えもなかなか大変な作業ですし、最悪の場合葉っぱを折ってしまう危険もあります。

あとは栽培後半になるとかなり大きくなるので、部屋のスペースが確保できないと難しいです。

追肥のタイミング

地植えにする場合は、植え付け後3週間経ってからと結球開始のタイミングで行います。

プランターで育てる場合はしっかりと根付いたころから液体肥料を毎週与えます。

収穫のタイミング

結球して、真ん中を手で押してみて、硬くなっていれば収穫のタイミングになります。

大きくしようと粘っていて、収穫時期が遅れると真ん中の部分から花が咲いてきますので、あまり粘り過ぎは禁物です。